生命学ホームページ 
ホーム > 著書 > このページ

作成:森岡正博 
掲示板プロフィール著書エッセイ・論文

English Pages | kinokopress.com

生命学に何ができるか

 

森岡正博
生命学に何ができるか脳死・フェミニズム・優生思想
勁草書房 2001年11月 全494頁 本体3800円

執筆10年。「生命学」の現時点での到達点を、明晰な文体で書き尽くした、気迫の書。学術書としての完成をあえて拒否した問題作。

生命倫理から生命学へ突き抜けるための、渾身の試論。書くのに10年かかった。しんどかったけど、ついに完成。『宗教なき時代を生きるために』以来の、本格的な書き下ろしになった。生命学の、現時点での到達点であり、ここより先に進むための中継地点だと思う。「生命学」って、結局なんやねん、って思ってる人は、この本を読んでみてください。これからみんなで考えるべき論点が、たくさん詰まってる。生命学の輪郭がいま浮かび上がります。この本によって、日本の生命倫理が、1970年代に女性運動と障害者運動によって作り出されたってことが証明されたしね。脳死についての新事実も満載。男のセクシュアリティ論も、必見。「学術書を読んで泣けたのははじめて」という声も届いています。勁草書房が太っ腹になってくれて、初版3000部。よって、この値段に落ち着いた。その後、1000部ずつ増刷して、2002年2月で3刷、計5000部。2003年春に1000部増刷で、計6000部。

English translation
 英訳はこちら
日本版出版社:勁草書房 Tel.03-3815-5277 Fax.03-3814-6968 
HP:
http://www.keisoshobo.co.jp/
メール:
k.eigyobu@keisoshobo.co.jp 


ネットでこの本を注文する

Amazon.co.jpでこの本を購入する >> こちらからどうぞ 

書店でこの本を購入する

都市部の大書店に並んでいます。棚は、「哲学・倫理学」「医学一般」「刑法」などです。

 >> 書店目撃情報はこちらどこの書店に置いてあるかなどの情報を交換する掲示板

書評

・bk1 森亜夫さん 11月13日  
・bk1 ちひさん 11月24日
・bk1 ちゅう子さん 11月25日
・『論座』 2002年1月号(316〜317頁) 
与那原恵さん 12月7日
・投稿 黒崎宣博さん 12月8日
・『週刊読書人』 今年の収穫欄 小松美彦、立岩真也さん 12月21日 (ちゅう子さんによる)
・『聖教新聞』 今年の収穫欄 青木やよひさん 12月26日
・『週刊読書人』 今年の回顧(科学技術) 横山輝雄さん 12月28日 (ちゅう子さんによる)
・『日経新聞』 2002年1月6日読書欄 長谷川真理子さん
・『朝日新聞』 2002年1月13日読書欄 吉澤夏子さん
・『読売新聞』 2002年1月20日読書欄 金森修さん
・『看護教育』 2002年2月号(118〜119頁) 立岩真也さん (森岡正博の本) 2月25日
・『みすず』 2002年1月号 今年の収穫欄 金森修さん、立岩真也さん
・『京都新聞』 2002年2月14日夕刊・現代の言葉 鷲田清一さん
・『週刊読書人』 2002年2月22日 加藤秀一さん (←初の本格的批評だと思う)
・ウェブ いしばしりょうこさん 2002年2月26日
・『図書新聞』 2002年3月9日 林真理さん (これも本格的批評)
・Amazom.co.jp \yamamotoさん 2002年4月17日
・『Neonatal Care』 2002年vol.15,no.4 西川勝さん  
・ウェブ 徳さんの読書感想文 2002年4月   
・ウェブ こぐれさん 2002年12月

・ウェブ 脇田祥尚さん 2003年 NEW!

・reviewjapan ソネアキラさん 2003年8月20日 NEW!

(情報求む!)

 

目次 (下線部は、内容も一部公開しています。)

はじめに

序   脳死との出会い

第一章 いま脳死を再考する

1 脳死の真実 
2 脳死論の系譜
3 脳死の存在論

第二章 生命と他者―〈揺らぐ私〉のリアリティ

1 脳還元主義の生命観
2 パーソン論のリアリティ
3 パーソン論との対決
4 他者論のリアリティ

第三章 ウーマン・リブと生命倫理

1 ウーマン・リブとの出会い
2 優生保護法改正とは何だったのか
3 一九七二年の改正案とウーマン・リブの対応
4 性と生殖に関する三つの主張
5 七〇年代日本のフェミニズム生命倫理が提起したもの

第四章 田中美津論―とり乱しと出会いの生命思想

1 便所からの解放 
2 否定される女
3 どん底からの自己肯定
4 エロスと生命
5 「とり乱し」と「出会い」
6 男のものの見方
7 田中美津との出会い
8 田中美津の生命思想

第五章 「暴力としての中絶」と男たち

1 中絶と自己決定権
2 可能性の殺人
3 暴力としての中絶
4 「責め」を引き受けること
5 「男たちの生命倫理」の提唱

第六章 障害者と「内なる優生思想」

1 優生思想とは何か
2 「青い芝の会」と「健全者幻想」
3 障害者と女性はなぜ対立したか
4 「内なる優生思想」は克服できるのか
5 予防福祉論と障害者共生論
6 選択的中絶のほんとうの問題点とは
7 女性には障害胎児を殺す権利があるのか
8 優生思想と闘うこと
9 いくつかの論点
10 優生学の新展開をどう考えればよいのか
11 「内なる優生思想」と生命学の可能性

終章  生命学に何ができるか

1 生命学とは何か
2 悔いのない人生を生き切るために
3 生命世界の探求
4 生命学の方法論

おわりに  

文献一覧

 

*それぞれの章には原論文(ここで探そう)があったりしますが、ほとんどの場合、完璧に書き換えられています。原論文を否定しているものまであります(笑)