森岡正博全集第20巻
無痛文明論・雑誌連載版
発表:1998〜2000年 刊行:2005年
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雑誌『仏教』に連載されて大反響を呼び起こした「無痛文明論」。「身体の欲望」に突き動かされるわれわれは、果たして「生命のよろこび」を獲得できるのか? 未来は、快と眠りと死の世界でしかないのか? 単行本へと全面書き直しされる前の、オリジナル連載バージョンをkinokopress.comが独占発売。書き下ろしの7・8章は、単行本でお楽しみください。さて、どういう結論になったのでしょうか? また単行本では、すべての章が徹底的に書き直されました。改稿以前と以後の比較も楽しいかも。
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ファイル名
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表紙 |
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はじめに |
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特別定価
500円
A4・全160頁
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目次 |
第1章 無痛文明論
私たちは苦痛が少なく快の多い人生を実現しようとして現代文明をつくってきた。しかしそれは、実は身体の欲望が生命のよろこびを奪う文明なのではないか。壮大なスケールで現代の真相と衝撃の近未来を描く、『宗教なき時代を生きるために』に続く<生命学シリーズ>第二弾、短期集中連載。
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第2章 無痛文明における愛の困難
障害の可能性のある胎児を中絶するより前に、受精卵を廃棄するというやり方――無痛文明は私たちの欲望を満足させたまま、将来の苦しみやつらさを消去しようとする。そこに出現する恐るべき社会の病理とは。
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第3章 無痛文明における自縄自縛の構造
人間は本来あるべき場所から追放されてしまった、だから失った場所を取り戻さなければ、という従来の「疎外論」では、無痛文明からのさまざまな攻撃を克服することはできない。私たちを縛っているものの核心と真相。
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第4章 暗闇の中の自己解体
無痛文明に抗して自己解体をするためには、社会レベル・共犯関係・個人レベルの自縄自縛構造を解かねばならない。<私>を例にした三つのアイデンティティの考察と、最後に現われる、身体の欲望を超える愛と孤独について。
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第5章 身体の欲望から生命の欲望へ
コントロール理性と結びついて五つのかたちをとる身体の欲望を、生命の欲望へとどう<転轍>するか。次々にしかけられる巧妙な罠を逃れ、無痛文明を解体し尽くした果てに現われる、答えようのない「とき」の意味とは。
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第6章 自然化するテクノロジーの罠
ビオトープ作り、ランドスケープ・イマージョン・・・・無痛文明が自然化するテクノロジーによってしかけてくる罠は、ついに「誕生」「死」「大自然」という最後の聖なる場所への侵入を始める。想像もつかない闘いのクライマックス――近未来の悪夢を打ち破る道は見出し得るか。
(未完)
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初出一覧 |
奥付 |
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