本ページは「生命学HP」1999年10月12日付のスナップショットです
Life Studies Homepageが推薦する注目サイト
■ 加藤秀一ホームページ(思考する惑星)・・・・・・注目の社会学者、加藤秀一さんのページです。メインは旅する読書日記なのでいきなりここに行きましょう。加藤流文体はなかなか気持ちいいです。たとえば小林よしのりについてとか、読ませる。岡真理についてとかもいい。立岩真也『私的所有論』について(1)(2)もよい。(この「他者の制御」の問題については、拙著『意識通信』第1章最後のところで私も同じことを書いたのだよ。立岩さんの本にも引用されているけど。立岩さんの元論文と『意識通信』は同時代なので、シンクロはあったのかもしれん。)「AV女優」などこのあたりの文章は、もう名人芸の世界に入ってきておるな。けっこうひんぱんに更新されています。最終回もなかなか感動的(でも、再開されたよ)。性現象論出版おめでとう。
■ 学会・学術情報とか・・・・・・とりあえず、日本生命倫理学会。しかし、会長のことば、なんとかならんのかねえ(x_x)。生命倫理の分野で世界の英文の情報を探すにはIGMがすばらしい。ここから、BIOETHICSLINEとMEDLINEに入っていけます。こういうところ、インターネットの得意技だね。先生なんかいなくても自力学習できるよ、ほんと。Eubios Ethics Instituteここは生命倫理学bioethicsのインターネット学術誌Eubios Journal of Asian and International Bioethics を出してます。本拠地は筑波大学のDarryl Macer さん。私もこの雑誌の編集委員のひとりです。みなさん、英語の論文があったら投稿しましょう。ちなみに私の論文Bioethics and Japanese Cultureはここです。原子力資料情報室は、NGOの原発関係情報宝庫。こういう活動こそが、もっと拡大してほしい。高木仁三郎さんの文章も読めます。日本のNGOがんばれ!
■ キャンパスセクハラについて・・・・・・いまや大注目すべきキャンパスセクハラについてのページ。まずは、名古屋大学のページ。(いま一時停止しているみたい)。充実しています。その中にあるいまや名大に移籍した元東大教授折原浩さん(あの中沢問題の・・・)のご発言は必読(^^;)(^^;)。東北大学の沼崎一郎さんのページも役に立つ。福島大学の高橋準さんのページもよい。でも、キャンパスセクハラの定義というのは、ほんとうに頭を悩まします。大阪府立大学でもこれからの取り組みがたいへんだ。
■ メンズリブ東京・・・・・・男性学のニューウェーブの発信基地。これからどういうふうに展開していくのだろうか。この会の基本的方向性は、共感できます。女性の方々はこれを読んでどう思うのだろうか。老舗の大阪メンズセンターはこちら。東京と大阪でずいぶん雰囲気もちがうね。
■ フェミニズム・・・・・・AURORAは、大阪ドーンセンター卒業生発信のページ。リンク集が充実。フェミニズムよ、もっと面白いページをたくさん立ち上げてくれ!E線上の茶屋うさぎやは、うさぎや女将の作る充実ページ。この方はリブだったそうだが、やっぱ、フェミニズムよりもリブのほうがパワーあるのかもしれん。このアクのつよさ、なかなかよん。彼女の日記うさぎや日乗の3月18日「買売春をどうとらえる」は必読。鋭いと思う。アメリカの第3次フェミニズムの文献を紹介する(E)mergingでは、あちらの最近の情報がわかります。なるほどねえ。Macskaさんによる女性学:その思想と現状は、てっとりばやいアメリカの現代フェミニズム思想史。続き書いてね。でも、日本の歴史現状はどこで調べればいいんだ?(一部はわしのライブラリにあるが・・・)
■ 夫婦別姓・・・・・・夫婦は同姓でも別姓でもどっちでも選択できるべきだという主張が、どうしてこの社会では通らないのか。その謎に迫るのはAppendix。圧倒的な資料と言説とリンクがあります。ジェンダーフリーもやっている。別姓夫婦のためのペーパー離再婚のすすめは、水島広子さんのページ。書類が必要なときに離婚再婚を繰り返そうという試み。別姓に反対している意見としては、神社オンラインネットワーク連盟がある。併せ読もう。関係ないが、日本初の精子バンクエクセレンスは、一見の価値あり。なかでも、精子提供者たちの声と学歴はうなります。
■ 話題の文化人・・・・・・宮台真司さん。ご本人はまだページを開いておられない様子。なんばりょうすけさんによる『宮台真司とその思想』がある。竹田青嗣ホームページご存じ竹田さんのページ。エッセイや対談が全文で載っている。ご本人ではなく、(セミ)プロ的な方が作っている模様。とてもきれいな仕上がりだが、手作りの泥臭いにおいは残念ながら感じられない。文化人のページは、こういうものと、手作りおたく系とに二分してゆくのかなあ。上田紀行さんと橋爪大三郎さんのページ。ともに東京工業大学大学院価値システム専攻の看板教員だが、それぞれ特徴が出ていて面白いです。橋爪さん、全文公開したらとてもすごいものになると思うんだけどなー。上田さん、そろそろネットに本格進出してみません?ところで、死体論などで著名な布施英利さんが、インターネットでというか、メールで自分の文章を売るという実験を始めてるんだね。こういう試みが成功したら、出版社はびびるだろうな。がんばってね、布施さん。UFO番組おもしろかったよ。オタク評論やエヴァ評論で活躍している切通理作さんのページ。これから充実させていくとのこと。期待してます!サブカルチャー系の人脈はなかなかすごい。
■ 学問系強力ページ・・・・・・社会学情報では、やはりSOCIUSが圧倒的情報量。お勉強系・ディレッタント系学問のこれからのひとつの形だと思う。Life Studies Homepageはもうちょっと違う形を模索してみたいな。Academic Resource Guide は、ネット上の学問系ページを定期的に紹介する超役立ちページ。メールマガジンのバックナンバーがおすすめ。趣味でこういうのやっちゃう人ってすごいよね。(でも、わしもふくめて、みんな趣味でやってんだっけ)。富山大学社会学コースの社会学関係リンク集は、社会学に関する大学ページや個人ページを網羅的に集めていて、使える。この執念は、すごいな。同じところにある社会学系ウェブサイト全文検索サーチエンジンは、この領域に絞った検索エンジンで、これまた使える。それに、掲載が早い。いちど、お試しあれ。時計台ネットは、大学生・大学院生のために特化したリンク集。人文科学系・社会科学系など、利用価値あり。もちろん研究者にとっても重宝。科学と技術の諸相は吉田伸夫さんの講義ノート・論文集。こうやって、どんどん公開しよう。
■ 団塊な人々・・・・・・団塊の世代(といってももうこの言葉をしらない人たちが大学に入ってきているのよねー)がサイバースペースにはいるとどうなるか。そのあらわれかたは様々だろうが、この加藤哲郎さんのページなどはそのひとつの形と見た。ある種のカルチャーショックを受ける。政治学論文コーナーにある「一つの国家論入門」はいろんな意味で必見。
■ 厚生省・・・・・・なかなか充実しています。臓器移植、薬害エイズ、医療汚職などは実はずいぶんこたえてるんだろうね。こういう方向で、もっと情報公開をすすめていってほしい。みんなでよいしょして、もっと公開をすすめさせよう。臓器移植専門委員会などは議事録もすべて公開されている。ちなみに、97年第7回議事録では、中国の死刑囚の臓器を利用したらみんなハッピーになるのではという中国の人の意見が間接的に紹介されている(最後のところ)。そのほかにも、先端医療についての審議会議事録や答申などが全公開されている。やればできるじゃん、情報公開。
■ 本を探すとき・・・・・・Webcat学術情報センターの検索サービス。目的の本が、どの大学図書館に所蔵されているのかが分かる。著者名は、姓と名のあいだに半角空白をいれないと出てこないよ。ヒットすれば、どの図書館にあるのかが、一発で分かります。絶版になった本の情報を調べるのに大活躍。いま本屋で買える本については、Books.or.jpが便利だよ。英語の本はやっぱりAmazon.comでしょう。CDも買えるよ(すごい便利だった)。絶版になったものの一覧も出てくる。
■ 作家の人・・・・・・谷村志穂さんのページ。この人も、けっこうはまっている人かもしれない。文体が、バーチャルしていてとてもいいと思う。いま再訪してきたが、ますます充実してます。でも、みんなきれいなページつくるね。村上春樹(村上朝日堂)がんばっていたが、長期休止しちゃうんだね。あれだけのものを維持するしんどさはわかる。でも本人が自作していたのならもっとすごかった。ひるますさんのページ。この人はこころとは何かをマンガで追求した「オムレット」の著者。とても味のある本なのです。
■ 科学雑誌・・・・・・なんといっても、まずはNatureでしょう。最先端科学のことはまずここに掲載される。新聞などの科学報道のネタも、たいがいここです。News欄を見ているとよい。初めての人はIDを取らないとみれない。でも簡単に取れる。おおまかなものを知るには日本語版があります。もうひとつの雑誌であるScience。こちらもオンライン版があるのだが、テキストを見るにはガードが固いな。両誌のポリシーの違いが分かって面白い。
■ 印象に残ったページ・・・・・・掲示板でも話題になったけど、筋ジストロフィー患者・轟木敏秀さんのページは考えさせられます。とくに、マスターベーションについての項は必見。8月に他界されました。kouichi.masadaさんのthink or dieは、独特の視点から現代の人間の問題や映像などについて味のある文章を展開してます。1970年代生まれの感性を前面に押し出すってところか。注目しましょう。
■ ささえあいのページ・・・・・・日本ダウン症ネットワークは、ダウン症の患者と家族を支えるためのHPです。関連団体へのリンクも豊富。ぜひごらんになってください。みんな大好きは「ひきこもり」のひとたちをささえるページです。情報、リンクなども充実。インターネットは、こういうことにこそ使うべきだ!
*大学院生必見・・・大学教員公募一覧毎週、かかさずチェックだ!地域別に再構成され、収録範囲も拡大。すごい便利になった。こういう時代を待っていたのだ。
*完全番外・・・ 尾張森岡駅 いちど行ってみないと (あれえ、なくなっちゃった)
*もうひとつ完全番外・・・ 森岡正博さん 同じ名前なんだね。がんばって!
*さて、なぜこのページが選ばれたのでしょうか?・・・コカコーラ